こんにちは。TAKESHIです。
今日はプラモデル塗装においての最大の敵ともいえる水分トラブルのお話をしようと思います。
ガンプラなどを塗装する場合、細かいパーツ構成なので塗装時間も長くなります。
コンプレッサーに水抜きをつけている方も、そうでない方も1時間もしないうちにエアブラシから
「ブシュブシュ」
って
水が塗料と一緒に吹き出してきて
「せっかくキレイに塗れてたのに〜!!」
と
ガッカリした経験がある方は多いと思います。
そんなトラブルから解放されます。
完全解放です。
ただし
カブり(白化)と言われるトラブルは別の原因がありますので
今回はそちらについても解説します。
今回はコンプレッサーありきの話です。興味のある方は読んでくれると嬉しいです。
まずは一般的な自動車の修理での塗装システムを説明していきます。
このシステムを理解した上で解決策を紹介します。
面倒な方は目次からスキップできますよ。
でも、見ておいて損は無いです。
理解して使いこなす事は様々なトラブルにも対応する事ができるという事です。
自動車修理に使用されている塗装システム
ざっくりとしてますがこんな感じです。
模型用とはそもそも大きさから値段から段違いですのでこういう仕組みなんだと理解しておいて貰えればいいです。
- エアコンプレッサー
だいたいこんなマニアックな記事を読んでくれてる方は分かっていると思いますが、圧縮空気を作り供給する機械です。種類も色々ありますがオイル式、ノンオイル式と大まかに二種類あります。
- エアードライヤー
初めて聞く人も多いのではないでしょうか?
圧縮された空気はどうしても水分が出ますので、ここで冷却乾燥し、余分な水分を抜き供給させる機械です。
- エアクリーナー、オイルキャッチャー
乾燥させた空気はここで油分と微細なゴミを取り除きます。なぜ油分?と思われるかもしれませんが、オイル式コンプレッサーからは油分が出るんです。
- エアートランスフォーマー
ここで圧力調整、最終的なゴミと水分除去をしてエアガン、エアブラシ、エアー工具に供給されます。
と
こんな何重にも水分、油、微細なゴミ対策されてスプレーマンの方達は塗装しているんです。
他にも静電気などの対策法もありますがまた別の機会に紹介します。
このシステムを大まかに応用して模型の塗装システムも運用されています。
模型用の基本塗装システム
一般的なプラモデルの塗装システムはだいたいこの仕組みではないでしょうか?
水分対策としてエアレギュレーターを通し、水分除去。十分ではないのでエアブラシの手元で小さなダストキャッチャーを使っている感じです。
正直言ってこれだけでは取りきれませんよね?
短時間ならいいのですがMGなどパーツ数が多い物なんてなると数時間運用すると思います。
1時間もしないうちに水分が塗料と一緒に吹き出してくる筈です。
自動車塗装システムの応用
もう一度自動車の塗装システムを見てみましょう。
応用できる物を探します。
エアードライヤーは小型の物があれば欲しいところですが、コスト的にも現実的ではないです。
エアクリーナー、オイルキャッチャーは必要性を感じないので省きます。
エアートランスフォーマーはどうでしょう?
水分除去とエアークリーナーの機能。
これは使うしかないですね。
水抜き対策強化版システム
上の図で青枠に囲った部分があります。ここに圧力調整とエアクリーナー、水分除去のできるエアトランスフォーマーを仕込みます。
これは一般的に自動車塗装で使用している物よりも小型化された物です。
長時間運用にも耐えられます。
もし、水分が出てきてしまっても一番下の棒状の部品を押し込む事で水分が排出される作りとなっています。
左右のエアホース取り付け金具はニップルと言われる物です。
ホームセンターのエア工具が売っているところに置いてある筈。
実際の写真と検証結果
こんな感じで運用しています。
↑の写真はエアレギュレーターです。クレオス製のものです。
この状態から1時間ほど吹き付け作業を行いました。
エアブラシからの水の吹き出しもなく問題無く作業できています。
梅雨時期には強力なサポートになると思いませんか?
興味のある方は購入をオススメします。
作業効率アップ、ストレスからの解放間違いなしです。
湿度の高い日の注意点。カブり(白化)について
最後に1つだけ注意することがあります。
梅雨時期や雨の日など
湿度の高い日の塗装は水分の吹き出しは今回の方法で抑えることができますが
カブり(白化)
と言われるトラブルは発生します。
塗装面が白く変色してしまうアレです。クリア塗装でも経験した方は多いのでは無いでしょうか?
この症状は吹き付けた溶剤が気化する時に熱を奪っていくことで急激な表面温度の低下により水分が発生する事で起こるトラブルです。
特にラッカー系塗料で多く症状が出ます。缶スプレーもラッカー系が多いです。
揮発が早いためですね。
夏、梅雨時期に多いトラブルです。
高温多湿。注意しましょう。
これは発生してしまったらどうしようもありません。
焦らず乾燥を待って下地処理を再度行い再塗装しましょう。
カブりには事前対策しかありません。
以下に事前対策を上げていきます。
- 湿度計を用意する。(塗装に適した湿度かの判断のため)
- エアコンを使って湿度を下げる。(限界あり)
- 雨の日は塗装しない。(これが1番)
目安として湿度70%を超える日は注意しましょう。
こんな程度しかできないです。
自然には逆らえませんね…。
まとめ
ここまでで水分トラブルには2種類が存在するということを覚えておいてください。
- 水分吹き出しのトラブル(道具で解決できる。)
- カブりトラブル(事前対策のみ。)
何が原因で起こるのか、十分に理解しておけば、まさかのトラブルへの対処の仕方もわかるはずです。
知っておいて損は無いと思います。
読んでくれた方の役に立てたなら嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは。
※この記事は随時加筆修正していきます。疑問や意見などありましたら、コメントやTwitterへの直メへお願いします。
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